悩み解決|経営 2019.03.01

飲食店開業の新トレンド|シェアレストラン・ゴーストレストランとは?

飲食店開業の新トレンド|シェアレストラン・ゴーストレストランとは?
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シェアレストラン・ゴーストレストランとは?
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シェア・ゴーストレストランのメリットデメリット
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注目の関連サービスをご紹介!
目次
飲食店を経営してみたいけど、資金が足りない……そんな方におすすめしたいのが、「シェアレストラン」や「ゴーストレストラン」。既存の店舗や厨房施設を借りて飲食店を始めたり、店舗を構えずに飲食業を営めたり、近年注目されている業態だ。もちろん多店舗展開にも活用できるので、既に飲食店を経営しているオーナーも知っておいて損はない。ここではそれぞれの特徴とメリット・デメリットに加え、おすすめの関連サービスも紹介していこう。

「シェアレストラン」とは?

シェアレストランとは、定休日や営業時間外の既存飲食店を一定の日時限定で借りて、自分の店舗として営業する業態で、いわゆる“間借り”の飲食店のこと。まずは、シェアレストランのメリットとデメリットを詳しく見ていこう。

シェアレストランのイメージ

シェアレストランのメリット

シェアレストランのメリットは、何といっても経費がほとんどかからない点にある。実際に自分で開業する場合、店舗を借りるための多額の保証金や前払い金、内装や外装、厨房設備などを自分でそろえる必要がある。それだけでも数百万円かかるのに、さらに毎月の家賃や固定費も支払わなければならない。さらに、もし経営が上手くいかずに閉店してしまうと、原状復帰や退去の費用が必要になる
一方、シェアレストランは開業資金や撤退の際の資金を圧縮できるため、潤沢な資金がなくても飲食店を始めることができる

初めて飲食店経営に挑戦する人は現実の飲食店で実践経験を積むことができ、メニューやサービスの売れ行き・人気を調査できるのもポイントだ。本番では一回の失敗が命取りになりかねないが、予行演習をしておくことで改善や挑戦を繰り返すことができ、自信にもつながる。
そしてこのシェアレストランは、既存飲食店のオーナーが多店舗展開をする際にも重宝する。多店舗展開をする場合、地域に提供する飲食物のニーズがなければならないが、これを調べるのは以外と難しい。オフィス街だからといって、飲み屋を開けば必ず満席になるわけでもない。そんなとき、シェアレストランでしばらく営業してみるというのは、実際に営業を始める際のテストケースとして参考になるだろう。

シェアレストランのデメリット

基本的にはメリットだらけのシェアレストランだが、デメリットもある。例えば、自分が出したいメニューとマッチしない厨房設備の店舗を借りると、本来やりたかったことができない。冷蔵庫も、もともとそのお店で使う食材が保管されているため、使えるスペースに限りがあることがほとんどだ。そうしたミスマッチを引き起こさないためにも、借りる際は実際にお店を訪問して確認し、何をどこまで使ってよいかを店主と相談するなど、しっかりと事前準備をしよう。

「ゴーストレストラン」とは?

近年、出前館やウーバーなどの独立したフード宅配サービスが増えたことや、自宅や職場で弁当や惣菜を食べる中食市場が成長したことで誕生した新業態が「ゴーストレストラン」だ。シェアレストランが、一般の飲食店を丸ごと借りて店舗に来た客に料理を振る舞うスタイルであるのに対して、ゴーストレストランはキッチンだけを持ち(借り)、フードデリバリーサービスに特化した“無店舗型”の飲食店。実店舗を持たないため、キッチンさえあればどこでも営業することができる。営業の実態がないように見えることから「ゴースト」という呼び名がついた。

ゴーストレストランのイメージ

ゴーストレストランのメリット

ゴーストレストランは客席やホールがないため、店内の接客や会計、できた料理の運搬などの業務が必要ない。また、配送についても既存の配送サービスを使えば、そのためにスタッフを雇わなくても済む。支出は、ざっとキッチンの使用料、料理の原価、宅配業者への支払い、広告費などを考えるだけでよく、複数の看板を掲げることも可能だ。そして初期投資がほとんど必要ないので、店舗の方向性を変えるのも自由自在である。

ゴーストレストランのデメリット

ゴーストレストランの課題は、ゴーストという名前の通り店舗が営業していることを認識してもらいにくいため、自発的に宣伝しないと存在を知ってもらえないことにある。実店舗がある飲食店はフードデリバリーを提供することで、実店舗への来店や宴会の申し込みに誘導することが可能だ。しかし、キッチンしかないゴーストレストランではデリバリーによる副次的な広告効果は望めない。メニューに合ったターゲットに対して、効果的に情報を届ける必要がある。

注目されている背景は?

シェアレストランやゴーストレストランが注目されている大きな理由は、飲食店に興味はあっても開業するのは大変だと感じている人が多数存在しているからだ。今や副業時代が到来し、週末起業やプチ起業という言葉も広まった。「今の仕事を続けながら第2の挑戦もしてみたい」「自分の好きなことで起業したい」……という人が、一般企業に勤める会社員や主婦・主夫層にも増えてきている。SNSで料理の写真が拡散され、宣伝費をかけずに人気となった店舗の実例が増えたことも大きい。それなら自分でもやってみたい、しかしいきなり始めるのには抵抗がある……そうした行動を後押ししてくれるのが、シェアレストランやゴーストレストランなのだ。

シェアキッチンのイメージ

注目の関連サービス紹介

次に、実際にシェアレストランやゴーストレストランを始めてみたいと思ったとき役立つサービスをご紹介しよう。

軒先レストラン
軒先レストランのサイトキャプチャ

キッチンと客席を貸し出してもらうことができるサービスだ。お皿の貸し出しや冷蔵庫の使用ルールなどについては、相談して決められる。設備を破損したときの補償がついているので、安心して利用することができる。スペースを探すと厨房設備詳細や注意事項などが確認できるので、要望に合った店舗を探してみてほしい。

料金
ロイヤリティ
場所
利用期間
利用時間
スペース利用料、保険事務手数料(6000円/月)
なし
日本全国
30日単位
貸出側の店舗による


re:Dine GINZA
re:Dine GINZAのサイトキャプチャ

re:Dine GINZAは、120席の客席を6人のシェフで共有するシェア型レストラン。客の人気投票と売上などからシェフをランキングし、上位をキープしたシェフの独立支援を行う点がユニークである。初めて飲食店経営に挑戦する方におすすめだ。

料金
ロイヤリティ
場所
利用期間
利用時間
25万円(保証料を除く)
売上の45%
東京都中央区銀座
要問い合わせ
17:00~23:00(フードL.O.:22:00、ドリンクL.O.:22:30)


Kitchen BASE
Kitchen BASEのサイトキャプチャ

複数のゴーストレストランが入居する、シェア型のゴーストレストラン。昼と夜との2回転制で、昼の部は注文を受けてその場で配達するメニュー、夜の部は予約注文店舗向けを想定している。配送は運営側が手配してくれるので、初めてでも心配はいらない。

料金
ロイヤリティ
場所
利用期間
利用時間
月額利用料
要問い合わせ
東京都中目黒
要問い合わせ
昼の部(10:00~21:00)、夜の部(22:00~09:00)


スペースマーケット
スペースマーケットのサイトキャプチャ

スペースマーケットは、貸し会議室から民泊まで多様なスペースを貸し出しているマッチングサイト。カフェやレストランの他に、レンタルキッチンやキッチンスタジオも掲載されている。シェアレストランに比べて割高だが、短時間での営業に挑戦するのであれば最適なサービスだ。

料金
ロイヤリティ
場所
利用期間
利用時間
使用料のみ
なし
日本全国
都度契約
貸主が公開している時間から借主が指定して申し込み


よじげんスペース
よじげんスペースのサイトキャプチャ

運営会社が、飲食店だけでなくビルのオーナーや管理会社とも契約を結んでくれるので、店舗の看板を出したり、メディアの取材を自由に受けたりできる。3カ月から3年程度を目安に借りることを推奨しているサービスだ。

料金
ロイヤリティ
場所利用期間利用時間
初期費用(月額利用料の4カ月分〜)、月額利用料※
なし
東京都・神奈川県・茨城県・大阪府などの一部地域(2019年2月時点)
無期限(前月末日までに解約通知すれば、翌月末に解約)
物件ごとに指定されている利用可能時間を参照
※売上>売上目標の場合→売上の20%|売上<売上目標の場合→売上目標の20%


低資金で開業するなら狙い目

ここで紹介したシェアレストランやゴーストレストランは、資金や集客に不安がある方や、自信が持てない方の助けになってくれるサービスだ。マーケティングやシミュレーションとして活用することもできる。目的を絞って利用すれば、投資した費用以上の成果が期待できるだろう。
近年は「シェアリングエコノミー」という考え方が広まり、貸主も増えてきている。また、トレンドを捉えたメニューを開発すればSNSでの拡散も早い。いきなり自分で飲食店を持つするのはリスクが高いので、こうしたサービスを活用して開業の成功率を高めてほしい

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