注目の業態「ゴーストレストラン」とは!?特徴から今後の動向まで徹底解説
新型コロナウイルスの影響により、来店客を待つスタイルの店舗は苦しい経営を余儀なくされているだろう。
そんな状況の中で、注目されている飲食業態がある。
ゴーストレストランだ。
ゴーストレストランはデリバリーを基本とした業態であり、現在注目が集まっている。
今回はゴーストレストランについて解説する。
ゴーストレストランとは
ゴーストレストランとは店舗を持たずにシェアキッチン等を利用し、デリバリーを中心に営業するニューヨーク発の業態。シェアキッチンなどを間借りして調理を行い、顧客の自宅まで配達する。
デリバリーサービスのアプリ(Uber Eatsや出前館等)を介して、注文を受け付け、料理を配達するといった仕組だ。
現在開業している店舗が増えており、注目を集めている。
なぜゴーストレストランに注目が集まっているのか?
なぜゴーストレストランに注目が集まったのだろうか。ゴーストレストランが注目を集めている理由は3つ考えられる。
(1)リスクが低い
(2)デリバリー代行サービスの進化
(3)コロナによる中食需要の高騰
それでは順に解説していく。
リスクが低い
飲食店を開業するには数百万から数千万と多額の資金が必要だ。それだけでなく、人件費や店舗の家賃、光熱費等のコストがかかってしまう。
70%の飲食店は3年で閉店と言われている中、軽い気持ちで開業することは難しいだろう。
しかし、ゴーストレストランの場合、これらのコストを最小限にして開業することが可能だ。
また、デリバリーを基本とした業態のため、立地の影響を受けることはない。
従来、飲食業を始める際は多大な費用が発生したが、ゴーストレストランの到来により、手軽に飲食店を開業することができるようになった。
リスクを抑えて開業することができるという点は間違いなく注目を集める要因だ。
デリバリー代行サービスの進化
ここ数年、街中で大きなリュックを背負った配達員を見かける機会が増えた。近年、フードデリバリーサービスが賑わいを見せている。
最近ではUber EatsやWolt,、FOODNEKO等海外発のデリバリーサービスが日本に到来し、よりフードデリバリーの質が上がている。
かつては、宅配ピザや宅配寿司のように、デリバリーする人員を店舗側が用意しなければならなかったが、デリバリーを代行するサービスが誕生したことで、デリバリーのコストが大幅に下がり、新たなスタイルの普及を牽引している。
このようにデリバリーが浸透したことによって、店舗を構え、顧客を待つという当たり前が変わった。 デリバリーサービスの進化によって、食の生活様式が変わりつつあるため、ゴーストレストランが注目されたと考えられる。
コロナによる中食需要の高騰
来店客を待つスタイルの固定店舗は苦しい経営を余儀なくされているだろう。感染リスクを回避するため店舗に足を運ぶ顧客が減少した反面、テイクアウト・デリバリーを積極的に利用する顧客が増えた。
エヌピーディー・ジャパン株式会社の調査によると、2020年1月~12月の出前市場規模は6000億円超の見込みとなり、成長率は44%増となった。
また、株式会社クロス・マーケティングが全国20歳~69歳の男女を対象にした行った「食品宅配サービス・フードデリバリーに関する調査」によると、これまでデリバリーサービスを利用していた消費者の2割が感染拡大後、使用頻度が増えたということが分かった。
上記から中食需要高騰により、デリバリーを基本とするゴーストレストランが注目を集めたと読み取ることができる。
ゴーストレストランのメリット
初期費用を抑えることができる
前章でも述べたが、固定店舗での開業と比べ、ゴーストレストランは初期費用を抑えることができる。これは最大のメリットだろう。固定店舗の場合、初期費用で何百万何千万の費用がかかってしまう。それに対し、ゴーストレストランの場合、初期費用は数万~数十万程だろう。
また、月々の家賃や光熱費を最小限にすることができる。
くわえて、従業員の数を必要としない業態であるため、人件費も抑えることができる。
そのため、初期費用だけではなく、月の費用も抑えることができる。
売上が天気に左右されない
ゴーストレストランの場合、天気によって売上が大きく減少するということはない。固定店舗の場合、天気が悪い日は通常よりも客数が減ってしまうというのはよくある話だ。
対して、ゴーストレストランの場合、顧客が店舗に足を運ぶという手間がないため、天気による注文数の変動は考えられない。
もはや、悪天候時の方が注文は殺到するまである。なぜなら、悪天候時は外に出るのを控え、デリバリーサービスを活用する傾向が高いからだ。
ゴーストレストランのデメリット
デリバリーを利用しない顧客に認知されにくい
特定の層以外に認知されにくいという点はゴーストレストランのデメリットだ。ゴーストレストランはデリバリー利用者以外へのアプローチは難しいだろう。
中食を基本とした業態であるため、デリバリーサービスを活用するユーザーが主なターゲットになるからだ。
そのため、フードデリバリーサービスを活用しない顧客からの注文は考えにくい。
注文が来ないどころか、認知される機会自体ほとんどないだろう。
料理の質でしか価値を図れない
ゴーストレストランは料理の質以外に加点ポイントがないという点が大きなデメリットだ。固定店舗の場合「料理の質」はもちろん大事な指標であるものの、「店主の人柄」や「店内の雰囲気」等も同じくらい重視されるといっても過言ではない。
味が普通であっても、顧客と良好な関係を築く気さくな大将や落ち着きのある雰囲気が気に入りリピートする顧客もいるだろう。
しかし、ゴーストレストランは固定店舗を持たないため、それができない。
ゴーストレストランの今後
ゴーストレストランは今後も注目を集める業態だ。新型コロナウイルスにより、未だ飲食業界は深刻なダメージを受け続けている。
おそらく、しばらくの間コロナとの闘いを余儀なくされ、「食の生活様式」は変わり続けるだろう。
コロナが長引くほど、イートインは減少し、デリバリー利用者は増加する。
今後更なるデリバリーサービスのアップデートも考えられ、利用者は増え続けるだろう。
ゴーストレストランはまだまだ認知されていないだろうが、デリバリーを利用する顧客が増えれば増えるほど、世の中に浸透していくはずだ。
今後もゴーストレストランからは目が離せない。
固定店舗の経営が厳しいというオーナーやコストを抑えて飲食店を始めたいという方はゴーストレストランの開業を検討してみてはいかがだろうか。