悩み解決|コスト 2018.11.28

飲食店の食材ロス対策|ロスを減らす方法とフードシェアリングサービス

飲食店の食材ロス対策|ロスを減らす方法とフードシェアリングサービス
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食材ロスはなぜ起こる?
2
簡単にできる、食材ロスを減らす方法
3
フードシェアリングサービスで食材ロス対策
目次
飲食店において、食品ロス・食材ロスは切っても切り離せない問題だ。ニュースや新聞でも取り沙汰されている通り、過剰な仕入れなどが原因で食品ロスの問題は絶えない。とはいえ飲食店の経営において、提供するメニューの注文数が完璧には読めない以上、ロスの問題は必ずついて回る。そんなロス問題に悩まされている飲食店オーナー向けに、食品ロス・食材ロス対策について紹介する。

食材ロスはなぜ起こる?

食品ロス・食材ロスは日本だけでなく、世界的な問題となっている。なんと、世界の食品のおよそ3分の1は、食べられずに捨てられているという調査結果が出ている。日本においても食品ロスは年間約621万トンにもおよび、国民1人あたりが毎日茶碗1杯分の食品を捨てている計算になることが、平成26年の統計データからもわかっている。その中でも、外食産業の食品ロスは、およそ120万トンにもおよぶ(総務省人口推計 平成26年度)。

このような食材ロス・食品ロスの背景からも、飲食店ではロスを極力減らす努力をする必要がある。「もったいない」の観点で食材ロスが問題視されているのはもちろんのこと、飲食店においてはロスが発生することによって、売上の損失や廃棄費用の負担など多くの問題が出てくる。そこで対策を考える前に、まず食材ロス・食品ロスがなぜ起こるのか、その原因について明確にしておこう。

お客様の食べ残し

損益計算上、飲食店の売上には直接影響しないものの、お客様の食べ残しも深刻な食品ロスの原因だ。地球環境の観点からも、食べ残しをなるべく減らしてもらう工夫をしていきたい。

仕込みすぎ

1日の来客数が読めない飲食店においては、仕込みすぎによるロスも問題となるだろう。より細かい地区の天気予報、周辺のイベントチェックなど、仕込みの予測をなるべく正確にできる要素を入念に収集することも必要になってくる。

仕入れ・消費期限管理のミス

過剰に食材を仕入れてしまったり、消費期限管理が行き届いていなかったりすることによるロスは、売上にも影響し、改善が必要な問題だ。なぜそのようなミスが発生するのか、まずは原因を探ることから行っていこう。

仕入れミスのイメージ画像

食材ロスを減らす方法

上記で紹介したようなことを原因とした食材ロスを減らすために、まずは店舗で実施できる施策を行ってみよう。特に大量の食材ロスに悩まされている飲食店では、店舗単位で取り組むことができる、以下の施策がおすすめだ。

売り切り方式

無駄な在庫を持たず、鮮度のよい商品を提供する売り切り方式を採用することによって、食材ロスは大幅に削減できる。あらかじめ「〇食分」と仕入れ数を決めておき、お客様にも「1日〇食限定」と伝えていく方法だ。食材ロスを減らすためには、この売り切り方式を採用することが非常に有効だが、品切れによってお客様をがっかりさせてしまうことや、注文が殺到した際に、本来獲得できたはずの売上が得られないというデメリットがある。

食材の使いまわし

食材の使いまわしも、食材ロスを減らすために大変有効な手段だ。日によって注文数にムラのあるメニューがあれば、そのメニューで使用する食材を他のメニューにも使いまわしできるような工夫をする。
そのためには、例えば同じ食材でまったく違う味付けのメニューを複数保持したり、和食でも洋食でも使える同一食材を多用したり、主菜、副菜で同じ食材を利用したり、各メニューに同じ副菜を入れたりする工夫もできるだろう。また旬のものを扱う時は、なるべくさまざまなメニューの中にその食材を利用するのもよい方法だ。

在庫管理・消費期限の管理徹底

食材ロスの大きな原因として、在庫管理や消費期限管理のミスなどが挙げられる。過剰に在庫として食材を仕入れてしまい、その結果として消費期限切れでロスになってしまうことは多い。このような場合はまず人的ミスを減らすため、発注時のダブルチェック、さらにはトリプルチェックを行うなどの対策が考えられる。また、各メニューの注文数などを正確に把握することで、必要分だけの食材仕入れを行うことができる。

このほかにも、メニュー数に対する注文数を分析し、場合によっては現メニューを減らす、お客様の食べ残しを減らすために食べきれないケースを考慮に入れたハーフサイズの提案や、全体のボリュームを減らしたレディースプレートやシニアプレートを用意するなど、飲食店の店舗単位でできる対策はたくさんある。

フードシェアリングサービスって何?

食材ロス・食品ロスを減らすためには、フードシェアリングサービスを利用するのも非常に有効な手段だ。飲食店で簡単に実践できるロス対策と併せて利用することで、大きな効果が得られるだろう。

今、各メディアで注目を集めているフードシェアリングサービスとは文字通り、食材・食品をシェアするためのサービスである。簡単に取り入れられることから、導入する飲食店が増えている。代表的なものとしては、ロスになりそうな商品を一般ユーザーに通常価格よりも安価で販売するサービスや、ロスを未然に防ぐために複数店舗で食材を共有するサービスがある。

メリット・デメリット

一般ユーザー向けのフードシェアリングサービスにせよ、飲食店間のフードシェアリングサービスにせよ、損失しそうな利益を少しでもカバーできるのが大きなメリットだ。さらに、フードロスの対策を行っている飲食店としてブランディングをすることで、お客様からの印象も良くなるだろう。

しかし、フードシェアリングサービスには大きなメリットがある一方で、デメリットについても留意しなければならない。それは、主に一般ユーザー向けに安価で提供する場合、定価での売上に影響が出る可能性がある点だ。しかし、このデメリットもそのままフードロスとして計上してしまうよりは、利益になる分よいと考えることもできる。
フードシェアリングサービスを利用する際には、それぞれのサービスのメリット・デメリットを考慮した上で導入を検討したい。

注目のフードシェアリングサービス

現在話題のフードシェアリングサービスには『TABETE』、『ReduceGO』、『WINE LIST』などがある。これらのサービスにはどのような特徴があるのだろうか。

TABETE

TABETEのロゴ
TABETEは、食品ロスになりそうなものを一般ユーザー向けに販売するためのプラットフォームサービスだ。一般ユーザーがアプリなどを通して注文した後、指定の時間に引き取りに来てくれる。簡単に取り入れられるフードシェアリングサービスとして人気を集めている。
サービス対象エリア
利用料金
メリット
デメリット
全国(現状、首都圏に集中)
無料(商品が売れた場合にのみ、販売金額に応じて手数料がかかる)
掲載料や月額費用が無料なので取り入れやすい
販売金額に応じた手数料が発生する


ReduceGO

ReduceGOのロゴ
登録している一般ユーザーが月額1,980円を支払うことによって、周辺の余剰食品の一覧を検索し、注文、引き取りができるサービス。このサービスを利用することによって、収益の一部が飲食店にも還元される点が最大の特徴だ。
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サービス対象エリア
利用料金
メリット
デメリット
東京23区(現在対応エリア拡大中)
無料
ユーザーから月額料金を貰っているので、売上が店舗にも還元される
現状で利用できるエリアが東京23区内と限られている


WINE LIST

WINE LISTのロゴ
他のフードシェアリングサービスとは少し異なり、店舗間でワインをシェアするスタイルのサービスだ。シェアリングサービスとしてのワインセラーというイメージを持つとわかりやすい。多くの種類のワインを取り扱いたくても、保管の手間やスペースの確保の難しさから、なかなか思うように提供できない飲食店は多い。そんな飲食店に最適なフードシェアリングサービスが、この『WINE LIST』だ。
サービス対象エリア
利用料金
メリット
デメリット
新橋駅・堂島駅近隣
加盟店料30,000円(送客、成功報酬、月額料、配送料無料)
配送料無料で1本からワイン(料金は販売価格に準じる)の配送サービスが受けられる
比較的新しいサービスのため、対象店舗やエリアがまだ少ない


食品ロスをなくして利益につなげよう

食材ロス・食品ロスをなくすことによって、飲食店の利益にも好影響がある。例えば、「ReduceGO」を導入した店舗の実績で、導入後、これまで廃棄にかかっていた費用がなくなり、別途「ReduceGO」からの収益も得られた、という例もある。「ReduceGO」における公式情報によると、廃棄費用でマイナスになっていた分とサービス使用時の収益で、年間480,000円もお得になったという事例があるそうだ。

このように、食品ロスを減らすことは飲食店の利益につながるので、まずは店舗でできる対策でロスを削減し、その後フードシェアリングサービスを効果的に利用するのがよいだろう。

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