2021-11-04
飲食店開業のために押さえるべきポイント3選!資金や資格を解説
飲食店を開業したくても、どのように準備を進めたらいいのか分からないという方は多いのではないだろうか。実際に飲食店を開業するには事業計画の策定や物件探しや開業資金の準備や資格の取得、各種届出の提出も必要だ。
本記事では、そんな飲食店の開業で必要な資金や資格、届出について紹介する。
目次
飲食店の開業でまずするべきこと
飲食店を開業するまでには、資金の準備や届出などするべきことは多い。そのため、順序立てて一つ一つのプロセスを行うことが、スムーズに開業するためには必要だ。飲食店開業のプロセスは、事業計画の策定とコンセプト設計、物件探し、資格の取得、各種届出である。 そこでまずはじめに行いたいのは事業計画の策定とコンセプトの設計だ。どのような客層を狙うのか、ターゲットを明確にし、具体的なアプローチ方法を考えなければならない。ここでは、飲食店の開業までに取り組むべきことを紹介する。
事業計画の策定とコンセプト設計
事情計画を策定するにあたりまず店舗のコンセプトを設計することが重要である。事業計画を作る前提として、まずコンセプトの設計を始めよう。
コンセプトは5W2Hに沿って考えると設計しやすく次の項目から自店舗のコンセプトについて検討をしてみよう。
コンセプトを作成する中で、特にターゲット層の設定は重要だ。どのような客層を対象とするかによってサービスの内容や価格、営業時間なども変わってくる。開業する場所は競合店のチェックも重要だ。
コンセプトを設定することは、店の名前や内装、具体的なアイデアを決める軸を立てることにもつながる。健康志向の女性客がターゲットであれば、オーガニック野菜を提供する店として、サービスの方向性を決めることができるだろう。
コンセプトを設定したら、事業計画を策定しよう。事業計画の策定は、融資や助成金の申請など資金調達のために不可欠だ。事業計画の策定には、売上の予測などを具体的な数字で論理的に説明することが大切である。
物件を探す
コンセプトや事業計画が定まったら、物件探しを行う。ただし、自己資金が少なくて資金調達を考えている場合は、事業計画を立てる前に探しておかなければならない。。融資を申し込む際は、家賃や出店エリアなども明らかにする必要があるからだ。
物件を探す際は、内装を行う業者に同行してもらい、希望通りの内装ができるかどうかをチェックしてもらうことが大切である。
飲食店の開業でまずするべきこと
先述したように、飲食店の開業では事業計画の策定とコンセプト設計や物件探し以外にもするべきことがたくさんある。自己資金が少ない場合は資金を集めや食品衛生責任者などの資格取得も必要だ。
さらに、飲食店の開業には各所に届出をしなければならず、店の形態によっては警察署への届け出も必要になる。そのため、用意する書類が多くなり計画を立てて早めに準備することが大切だ。
そこでここからは、飲食店の開業で押さえるべき3つのポイントについて見ていこう。
ポイント1:飲食店の開業資金
飲食店を開業するために、他からの資金調達を検討するケースも多いだろう。そのために、まずいくらくらいの金額が必要なのか、把握する必要がある。補助金や助成金の利用も可能だが、一定の要件があるため申請できるかどうか確認しておこう。
資金調達方法は銀行融資の他に公的機関が行うものもあり、自分に合う方法を選ぶことが大切だ。飲食店の開業資金を集める方法を紹介しよう。
1.用意するべき金額は?
飲食店を開業する際に必要な資金には、開業資金と運転資金がある。開業資金として主に必要な資金は次の通りだ。
・店舗の敷金・礼金など物件取得に必要な費用
・内装・外装・備品購入などに必要な費用
・広告費や原材料費、その他の諸経費
さらに、家賃や光熱費、従業員への給与といった運転資金を数ヵ月分用意しておくことも必要だ。店の規模にもよるが、トータルすると1,000万円前後の資金が必要だろう。
2.資金調達方法は?
すぐに融資を受けたいという場合、地方自治体・金融機関・信用保証組合が連携して提供する融資制度を利用したり、日本政策金融公庫に融資を申請したりするのがおすすめだ。
融資制度を利用すれば長期・低金利での借り入れが可能で、審査のハードルも低い。日本政策金融公庫は、他の金融機関に比べて利息が低く、開業時のアドバイスももらえるのが特徴だ。まずは日本政策金融公庫に相談してみるのもよいだろう。
資金調達に関しては、他にもインターネット上で不特定多数の賛同者から資金を集めるクラウドファンディングを利用するという方法がある。クラウドファンディングについては下記に詳しい記事が読めるので、ぜひ参考にしてもらいたい。
3.補助金や助成金の利用
開業に必要な資金を調達するには、補助金や助成金の利用も検討しよう。まず、補助金は国や自治体の政策目標を達成するために交付されるもので、必ずしもすべての経費が補助されるわけではない。また、補助金の申請には事前審査と事後検査があるため注意しておこう。
補助金とは対照に助成金は必要な条件を満たせば審査なしに受け取れて、ハードルが低いことが特徴だ。
ただし、補助金も助成金も後払いのため、すぐに資金が必要な場合は他の方法で資金を調達しなければならない。
ポイント2:飲食店の開業に必要な2つの資格
飲食店の開業には必要とされる資格が2つある。どの店も共通して必要なのは、「食品衛生責任者」だ。さらに、収容人数が30名以上の店舗を開業する場合は「防火管理者」の資格も取得しなければならない。
なお、調理師免許の資格は必須ではなく、取得していなくても開業に影響はない。ここでは、飲食店の開業に必要な2つの資格について紹介しよう。
1.食品衛生責任者
飲食店を開業する際は食品衛生責任者の資格を取り、保健所に届け出なければならない。この資格は、都道府県の食品衛生協会が主催する講習を受けることで取得できる。食品衛生学などの講義を6時間受けることで取得できるので、比較的簡単に取得できるだろう。
このときに受け取る「受講修了証」が証明となり、「飲食店営業許可申請」を保健所に届け出す際に一緒に提出して営業許可を受けるという流れだ。
2.防火管理者
開業する店舗の収容人数が30名以上の場合、「防火管理者」という資格も必要だ。日本防火・防災協会が開催する防火管理講習を受講することで取得できる。この資格には2種類があり、店舗の延べ面積が300平方メートル以上か未満かで、甲種・乙種に分けられている。
甲種講習では防火管理の意義や制度、消防計画などを学び、2日で約10時間の講習を受けなければならない。乙種講習では、甲種の講習内容のうち基礎的な知識と技能を1日で学ぶことになる。
ポイント3:飲食店の開業に必要な届出
飲食店の開業で必要になる届出は多く、保健所や税務署など届け出を行う場所は計6ヵ所ある。必要書類を揃え、漏れなく届けなければならない。また、届出にはそれぞれ提出期限があるため、期限内に届けることも大切だ。
別途、深夜にお酒を提供する予定がある営業形態によっては警察署への届出も必要になる。ここでは飲食店の開業に必要な届出を紹介するので、チェックしてもらいたい。
飲食店の開業で必ず必要な届出は、次の通り。期限はそれぞれ異なるため注意が必要だ。
主な届出先6カ所
| 届ける場所 | 届出書類 | 届出期限 |
|---|---|---|
| 保健所 | 食品営業許可 | 開業の2週間前まで |
| 税務署 | 個人事業の開廃業等届出書 | 個人事業主として店舗を開業した場合 ・開業から1カ月以内 |
| 社会保険事務所 社会保険の加入手続き | 社会保険の加入手続き | ・法人として店舗を開業した場合 ・雇用開始から5日以内 |
| 労働基準監督署 | 労災保険の加入手続き(従業員を雇用した場合) | 雇用した日から10日以内 |
| 公共職業安定所 | 雇用保険の加入手続き | 雇用した月の翌月10日まで |
| 消防署 | ・防火管理者選任届(必要な店舗のみ) ・防火対象設備使用開始届 ・火を使用する設備等の設置届 |
・防火管理者選任届は必要な店舗のみ ・営業開始まで ・防火対象設備使用開始届は使用開始7日前まで ・火を使用する設備等の設置届 は設備設置前まで |
店の形態によって必要となる届出
さらに、店の形態によっては、警察署に対し届出が必要になる。具体的にはまず、午前0時以降にお酒を提供する場合、「深夜における酒類提供飲食営業開始届出書」を営業開始の10日前までに届けなければならない。
また、客の接待を行う場合は、「風俗営業許可」の届出が必要だ。この許可申請に該当する項目は多岐にわたり、接待をするケースに限られない。該当する項目の一つには、区画席を設けて他から見通すことが難しいといった要件もあることから、ネットカフェなども該当する場合がある。
判断が難しいケースもあるため、自分で判断がつかない場合は行政書士などの専門家に相談するのがおすすめだ。
飲食店の開業は事前の計画が大事
飲食店の開業には、次のような手順を踏むことが必要だ。
改めて、まずはコンセプトを決めて事業計画を策定することが重要である。開業資金がいくらかかるのかを計算し、自己資金で足りない分は調達先を決めることが大切だ。開業に必要な資格の取得も早めに済ませておこう。


