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2022-09-13

飲食店の営業許可取得までの流れと覚えておきたい基礎知識

営業許可取得の申請書

飲食店を開業するためには営業許可が必要不可欠となるが、どのような流れで取得すれば良いのか分からずに困っている方もいるのではないだろうか。

そこで本記事では飲食店における営業許可の基礎知識と取得までの流れなどを説明していく。

この記事を読むことで飲食店の営業許可をスムーズに取得するためのヒントが分かるので、ぜひ最後まで読み進めて欲しい。

目次

飲食店営業許可の申請・検査に必要な食品衛生責任者

飲食店営業許可の申請・検査に必要な食品衛生責任者

飲食店を開業するためには、営業許可が必須となり、無許可で営業を始めた場合は食品衛生法第52条第1項に違反することで2年以下の懲役、もしくは200万円以下の罰金を支払わなければならない。

飲食店を開業するための営業許可は保健所への申請・検査に合格する必要があるが、申請するまでに食品衛生責任者を選任しておく必要がある。

食品衛生責任者とは、食品衛生法に基づいた対応や従業員への衛生教育を行う責任者のことであり、食品を扱う1施設につき、1名以上を選任しなければならない。

もし現時点では食品衛生責任者がいない場合でも、各都道府県の食品衛生協会が開催する講習を受けることで取得できるため、対応しておこう。

実は調理師免許は、飲食店を開業する上では必須ではないが、取得することで一定の調理スキルと知識があることをアピールできるため、時間に余裕がある場合は取得しておいて損はないだろう。

飲食店を開業する流れを詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にして欲しい。

飲食店開業までの5つの流れと開業後に力を入れるべき対応

飲食店の開業に必要な飲食店営業

飲食店の開業に必要な飲食店営業

飲食店を開業する上で必要な許可である飲食店営業とは、設備を設けて、客に飲食させるための営業許可のことであり、ラーメン屋や旅館、居酒屋、焼肉屋などほぼすべての飲食店が当てはまる。

この飲食店営業だけでも開栓済みの酒類提供はできるものの、深夜0時~6時の間で酒類をメインに提供する場合は、飲食店営業だけでなく、深夜酒類提供飲食店営業開始届を申請しなければならない。

以前は飲食店営業や深夜酒類提供飲食店営業開始届のほかに、調理およびに製造済みの茶菓子を提供するカフェや喫茶店のための喫茶店営業という許可も設けられていたが、2021年6月1日に施行済みの改正食品衛生法によって飲食店営業に統合された形だ。

そのため、一般的な飲食店を開業する場合もカフェの経営を考えている場合も現在は飲食店営業を取得すれば済む。

飲食店の営業許可取得までの4つのステップ

飲食店の営業許可取得

ここまで飲食店における営業許可の基礎知識を紹介したが、具体的にはどのような流れで対応していけば良いのだろうか。

次にこの章では、営業許可取得までの主な流れを説明していくため、これから飲食店を開業しようと考えている方は、ぜひ読み進めてほしい。

あらかじめ保健所に相談する

飲食店の営業許可に合格するためには、保健所が定める設備や物件構造の基準を満たしておく必要があり、あらかじめ保健所に確保しようとしている物件が基準をクリアしているかなどを図面を共有した上で確認しておくと安心だ。

確保した物件で業者が工事を終わらせてから営業許可を申請した場合、最悪は保健所の基準を満たしていないことで営業許可が下りないおそれがある。

このステップは必須ではないものの、リスクを回避する上では事前に保健所に相談しておくと良いだろう。

営業許可を申請する

事前相談で物件の図面に問題ないことが分かれば、施工業者に工事を依頼した上で、営業許可を申請しよう。

営業許可の申請に必要となる書類は、以下のとおりで書類の数が多いため、申請し忘れがないように注意が必要だ。

  • ・営業許可申請書
  • ・営業設備の大要(物件の平面図)
  • ・食品衛生責任者の資格を示す書類
  • ・水質検査成績書(該当する物件の場合)
  • ・登記事項証明書(法人の場合)

水質検査成績書が必要となるのは、貯水槽を使っている、もしくは井戸水を使う物件の場合であり、物件のオーナーに確認しておくと良いだろう。

保健所の施設検査

保健所が書類に不備がないことを確認した後は、保健所担当者が設備や構造の検査に訪れる。

すべては紹介し切れないが、施設検査でよく見られる主なポイントは以下なので、担当者が来る前に十分に確認しておこう。

【厨房設備の厨房内での設置】
営業時間内に使用する冷蔵庫や保管庫が厨房内からはみだしていたり、客席に置いていたりすると基準に違反してしまうため、厨房設備内に設置しておく

【扉付きの食器棚の設置】
油などから食器を守るために扉付きの食器棚が求められており、食器棚の扉を外していたり、扉がない食器棚を設置していたりした場合は違反となってしまう

【2槽式シンクの設置】
食材と食器を別々に洗えるように2槽式シンクの設置が求められており、サイズは幅45cm×奥行36cm×深さ18cm以上のタイプが必要だ

【手洗い設備の設置】
手洗い設備およびにハンドソープを厨房とトイレにそれぞれ設置する必要があるほか、021年6月1日に施行済みの改正食品衛生法によってセンサー式・レバー式の手洗い器が求められている

営業許可証の交付と営業開始

施設検査終了後、無事に基準を満たしていれば、営業許可証の交付予定日を保健所担当者から知らせてもらえる。

窓口での受取や郵送など、自治体によって対応は大きく異なるため、交付予定日を教えてくれた保健所担当者にあらかじめ確認しておくと良いだろう。

営業許可証を無事に受け取ったら、好きなタイミングで飲食店の営業を始めることができる。

営業許可証には有効期限と更新がある

営業許可証には有効期限と更新

営業許可証の有効期限は一般的には5~8年であり、有効期限切れの10日前には更新手続きを行わなければならない。

営業中に飲食店の環境が少しずつ変わっていくことで施設検査合格当初から衛生などが好ましくない状態に陥っているおそれがあるため、有効期限と更新が設けられている。

営業許可証の更新手続きは、営業許可の申請時よりも少なく、必要なものは現在の営業許可証と更新手数料のみだ。

もし営業許可証の有効期限が過ぎてしまった場合、無許可で営業していることになり、2年以下の懲役、もしくは200万円以下の罰金を支払わなければならないため、可能な限り早く更新しておくと良いだろう。

最後に

飲食店を開業するまでは多くの手続きや申請書類への記入があり、その1つが飲食店営業の取得だ。

取得を急ぐあまりに確保した物件の施工工事を終えてから施設検査を受けると、最悪は基準を満たしていないことで結局は施工工事が無駄に終わり、開業できない状態に陥ってしまうため、特に初めての飲食店開業を考えている方は保健所に事前相談することが大切だ。

この記事を参考にして、飲食店の開業に向けて今から動いていくと良いだろう。