店を訪れるほどに得をする、定額制フレンチワインバー「Provision」はどう生まれたのか

カテゴリ: 業務効率化
六本木の路地裏に佇む「Provision(プロヴィジョン)」は新感覚の料理が楽しめるフレンチワインバーとして2016年冬にオープン。2017年10月より新たにサブスクリプションを導入し、連日お客でにぎわいを見せる人気店へと変貌を遂げた。その誕生秘話を代表の品治氏にインタビューした。

六本木・ミッドタウンからすぐの路地裏にひっそりと佇む「Provision(プロヴィジョン)」(所在地:東京都港区、代表:品治 典明氏)はシックで落ち着いた雰囲気と豊富な取り揃えのワイン、フレンチをベースにした新感覚の料理が楽しめるフレンチワインバーとしてオープン。2017年10月より新たにサブスクリプションを導入し、「路地裏・ビルの3階」という条件を逆手にとり、毎夜お客でにぎわいを見せる人気店へと変貌を遂げた。


サブスクリプションとは定額課金制のことで、毎回料金を支払うのではなく、月額制でサービスが受けられるシステム。雑誌でいうと定期購読のようなもので、飲食業界では、月額料金でコーヒーの飲み放題やラーメンの食べ放題などがある。しかし、Provisionのようなフレンチワインバーにおいて、1名月額15,000円、4名までで月額30,000円という値段で、お酒や料理を存分に楽しめるのは珍しい。どのような経緯でProvisionがサブスクリプションモデルへと変化したのか、その誕生秘話を代表の品治氏に話を聞きました。




サブスクリプションモデルが生まれたワケとは

Provisionはもともとフレンチワインバーとして営業をしていたが、より集客をして売上を伸ばすために、まずは六本木の路地裏に佇むビルの3階まで人を上げてくる必要があると考えた。そして、品治氏が思考の末にたどり着いた答えは「そもそもわかりにくい場所にあるのだから、とことん隠れ家的なお店にしていこう」というものだった。例えば、来店を促すためにビル入口に看板を置いてお店が3階にあることをアピールしないなどだ。「お店の場所や料理・飲み物の値段の情報が事前に入ってくると面白みがないし、そもそも隠れ家ではなくなってしまう。さらにワクワク感を演出するために会員制にすることにしました」(品治氏)。

次に、品治氏は「飲食店で食事をする際のストレスを徹底的に排除する」ことを考えた。そのストレスの筆頭が「お会計時のストレス」であると品治氏は語る。食事会や飲み会では、楽しくなり過ぎてつい予算をオーバーしてしまうことがある。「お店で食事をしている時間はとても楽しいが、会計後に必ず満足度が下がってしまう、という現象を解消できればProvisionでの夢のようなひと時は永遠になるのではと思い、定額制での食べ飲み放題を思いついた」という。さらに、支払いの方法についても、なるべくお客のストレスにならないように振り込みではなく、クレジットカードからの自動引き落としを選択。また、会員制でよく見る「会員カード」を作らず、指紋認証システムを入口に設置することにより余計な持ち物を減らし、カードの持ち忘れというストレスもなくした。このようにして、徹底してお客が抱えるであろう「飲食店で食事をする際のストレス」を排除した結果、隠れ家フレンチワインバーでのサブスクリプションモデルの食べ飲み放題システムが実現したのだ。


広告宣伝費をかけず、口コミで会員を集める

サブスクリプションモデルのみでの飲食店経営の場合、料金が一律のため損益分岐点=売上(会員数)になる。Provisionでは会員数が損益分岐点を超えるのを半年後に目標設定していたが、3カ月でそれを超える会員数の獲得に成功した。

一部メディアに取り上げられてはいるものの、広告宣伝費は一切かけていないという。月額制のため、月に何度店に訪れても、好きなだけ飲食しても料金は変わらないモデルでありながら料金が低額であること。また、ワインや料理のクオリティを落とさなかったこと、毎回会計をする手間が省けるなどの“お客のメリット”が着実に会員を通して口コミで拡散していった結果だった。さらに、会員が「自身が信頼できる人」だけを紹介するため、質の高いお客様が集まったということも利点だったと品治氏は語る。


2018年中には2店舗目を同じ形態で作りたいと語る品治氏。場所は地下やビルの上層階などやはり「目立たない場所」を探し、さらにドミナント展開で近場に出店できれば、Provisionと新店を合わせて使える定額システムなども検討しているという。

飲食業界でムーブメントとなりつつある「サブスクリプションモデル」を実践する飲食店の今後に注目したい。


【店舗概要】

店名:Provision(プロヴィジョン)

所在地:〒106-0032 東京都港区六本木4-5-13 Reve六本木 3F

http://provision-tokyo.com/







Written by EATAS編集部

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