ドミナント戦略ならでは! 成功事例から学ぶ食材ロス大幅カットの話

カテゴリ: コストdown
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▷ “ドミナント戦略”だからこそ食材のロスカットが効率的にできる!
▷「魚研修」と「一括検品」の施策では味ブレを防ぐ効果も出ている
▷ ロス表を付けるなど細かい積み重ねで料理提供の遅れを防ぐ効果が!

食材高騰に人手不足、さらに家賃高騰などコストアップになる要因が増えています。今こそ、店の無駄削減を徹底するべきでしょう。そこで、この記事では食材のロスを削減する方法について、北千住でドミナント戦略を行っている会社「一歩一歩」の成功事例をご紹介します。

“ドミナント戦略”って何? そのメリットは?

ドミナントとは英語で「dominant」と書き、「支配的な」という意味の単語です。主に小売業者や飲食店がある決められたエリアに絞って集中的に自社の店舗を出店することを「ドミナント戦略」と言います。

ドミナント戦略のメリットは、店が一定の地域に集中しているため物流コストを削減できる、店舗運営を指導する本部の管理がしやすいことなど。この「管理がしやすい」ということを食材のロスカットにうまく結びつけて、食材ロスを大幅に削減することに成功した会社に、東京・北千住でドミナント戦略を展開している一歩一歩(東京都足立区、代表取締役・大谷順一氏)があります。

同社は、北千住に寿司居酒屋「にぎりの一歩」、炉端焼き居酒屋「てまえの一歩」など、6業態7店舗を、沖縄に唐揚げ専門店「唐揚げ制作所」など2店舗展開。本店の「炉端焼き一歩一歩」では、2017年11月には18坪で月商800万円と大繁盛です。

「魚研修」と「検品」は味ブレを防ぐ効果も!

同社の大谷氏曰く「食材ロスを減らすというのは=食材の管理を徹底すること。弊社では、店が北千住に集中しているため、管理も徹底しやすいです」とのこと。例えば、同社では、ベテラン寿司職人が全店舗を巡回して魚のさばき方や管理方法を指導して回る制度「魚研修」を導入しています。これは、店が近場にあるからこそできることです。



また、「検品は忘れがちですが、食材のロスを削減するためには非常に重要なことです」と大谷氏。「検品」とは、アスパラガスやホウレン草などの先がしおれていて使えない部分などをチェックする作業のこと。仕入れた段階で検品しておかないと後で気づいても返品や交換ができずただのロスになってしまいます。「食材の質をチェックするには高いスキルが必要ですが、セントラルキッチンに一括して納品されるからこそ“検質”が可能になるのです」(大谷氏)。セントラルキッチンでスキルの高い人材が検質してから食材を各店舗に配送。配送の時間とコストを削減できるのもドミナントならではですね。この「魚研修」により厨房スタッフの料理スキルが上がり、顧客満足度もアップ。また、「検品」により食材のロスが大幅に減るとともに各店で仕込むよりも味ブレが防げるといった効果があったそうです。

ロス表を付けるなど細かい取り組みは料理提供の遅れを防ぐ!

「そのほか、基本的なことですがロス表をつけたり仕込みの日付を記入したり、冷蔵庫の中の置き場所をマニュアル化するといったことも大事ですね」と大谷氏。具体的に言うと、食材を何キロ仕入れて使ったのは何キロか記録したり、食品保存容器に仕込んだ日付を記入したり、冷蔵庫の中の食材の置き場所を決めて、オペレーション改善を図るといったこと。こうした取り組みも、お店が狭いエリアに集中しており本部スタッフが直接店舗を回って頻繁にチェックできるから可能になっているのです。

同社ではこのような細かい積み重ねも含めて様々な取り組みで、ひとつひとつの商品の質の維持と原価率の改善、食材の鮮度を保つことが可能に。そして冷蔵庫内の管理をマニュアル化することでどこに何があるかわかりやすいので商品の提供遅れを防ぎ、その分お客様対応の時間が取れるといった効果が出ています。

大谷氏は「食材のロスを省くためには毎日の地味な作業が必要。一つ一つは細かい取り組みですが、ドミナントで狭いエリアに店が集中しているからこそ、合計すると大きな成果になるのです。今ドミナント戦略を展開している方も、これからドミナント戦略を考えている方も、どうぞ参考にしてみてください」と話します。

Written by EATAS編集部

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