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2022-07-26

中小企業を支援する事業再構築補助金の概要と申請ステップ

事業再構築支援金

20年に日本でも台頭した新型コロナウイルスの悪影響により、多くの飲食店などの中小企業が経済的な打撃を受ける事態となったが、そうした状態からの脱却を図るために21年から新たに事業再構築補助金が始まった。

事業の再構築を図るうえで有効活用できる新たな制度であるが、申請を検討中の場合はどういった制度なのか具体的には分からず困っている方もいるのではないだろうか。

そこで本記事では事業再構築補助金の概要と主な対象、6つの支援類型、申請から受給までの流れなどを徹底解説していく。

この記事を読むことで、事業再構築補助金をスムーズに申請するためのヒントが分かるため、ぜひ参考にして欲しい。

目次

コロナ禍で転換を図る中小企業を支援する「事業再構築補助金」

コロナ禍で転換を図る中小企業を支援する「事業再構築補助金」

事業再構築補助金とは、コロナ禍に伴って業種転換や拡大など事業の再構築を図るための制度のことであり、コロナ禍によって打撃を受けた中小企業等を補助金の対象として、2021年から新たに始まった制度だ。

22年8月下旬に受付が開始される第7回目の事業再構築補助金では、新型コロナウイルスだけでなく、ウクライナ情勢による原油価格や物価高騰などの悪影響を受けた中小企業の再構築をサポートするために、緊急対策枠など新たな支援類型を設けられている。

事業再構築補助金は、事業計画で定められた事業展開後に適切な対象であるかどうかを事業再構築補助金の事務局が照会し、最終的な補助金交付額を決定する形であり、審査結果の通知で伝えられた補助金交付額を下回る場合があるため、注意が必要だ。

コロナ禍によって売上が大きく減少した中小企業や個人事業主をすぐに支援する持続化給付金に対して、事業再構築補助金は新たな事業展開後に後払いで内容に応じた補助金を支給する制度であるため、緊急的なサポートを求めている場合は持続化給付金に申請すると良いだろう。

事業再構築とは?

事業再構築とは、以下の5つの取り組みのことであり、次のいずれかに当てはまっている場合は、事業再構築補助金に申請することができる。

【新分野展開】
主な事業や業種を転換することなく、新しい製品を製造するなど、新たな市場に進出する

【事業転換】
新たな製品を製造するなど、主な業種を変更することなく、事業を転換する

【業種転換】
新たな製品を製造することで主な業種を変更する

【業態転換】
製品の製造方法などを相当程度変更する

【事業再編】
会社法上の組織再編行為などを補助事業開始後に行い、新たな事業形態で、新分野転換・事業転換・業種転換・業態転換のいずれかを行う

中小企業者・中堅企業等・中小企業者等に含まれる法人の定義

中小企業者・中堅企業等・中小企業者等に含まれる法人の定義

今回の記事では便宜上、中小企業とひとまとめに表現するが、事業再構築補助金では大企業を除く、中小企業者・中堅企業等・中小企業者等に含まれる法人が支給の対象となる。

資本金が10億円以上の場合は大企業と判断され事業再構築補助金の対象外となるが、自分たちの会社がどのように分類されるのか分からない方もいるのではないだろうか。

中小企業者・中堅企業等・中小企業者等に含まれる法人をそれぞれ解説していく。

中小企業者

中小企業者とは、資本金または従業員数が次の数字以下の会社・個人を指しており、事業再構築補助金の対象となる。

【製造業、建設業、運輸業】
資本金:3億円 従業員数(常勤):300人
【卸売業】
資本金:1億円 従業員数(常勤):100人
【サービス業】
資本金:5,000万円 従業員数(常勤):100人
※ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く
【小売業】
資本金:5,000万円 従業員数(常勤):50万人
【ゴム製品製造業】
資本金:3億円  従業員数(常勤):900人
※自動車または航空機用タイヤ、チューブ製造業、工業用ベルト製造業を除く
【ソフトウェア業・情報処理サービス業】
資本金:3億円 従業員数(常勤):300人
【旅館業】
資本金:5,000万円 従業員数(常勤):200人
【その他の業種(上記以外)】
資本金:3億円 従業員数(常勤):300人

ただし、上記の数値以下の小企業者であったとしても、応募申請時に申告済みの直近過去3年分の各年または各事業年度の課税所得年平均額が15億円を超える場合は次に中堅企業等と判断されるため、注意が必要だ。

中小企業者等に含まれる法人

中小企業者等に含まれる法人とは、以下のいずれかに該当する法人を指しており、条件を満たしている場合でも、法人格のない任意団体や収益事業を行っていない法人、大半の運営費を公的機関から得ている法人は補助金支給の対象にならない。

中小企業等経営強化法第2条第1項第6~第8号に定める法人、または法人税別別表第2に該当する法人
・農業協同組合法に基づき、設立された農事組合法人もしくは法人税法以外の法律によって、公益法人等とみなされる法人

中小企業等経営強化法第2条第1項
資本金または出資の総額が3億円以下の会社、常勤する従業員数が300人以下の会社・個人で、製造業、建設業、運輸業その他の業種を主に事業として営むもの

中堅企業等

中堅企業等は、法人税別別表第2に該当する法人・個人、農業協同組合法に基づき、設立された農事組合法人もしくは法人税法以外の法律によって、公益法人等とみなされる法人で以下の要件をすべて満たす場合に該当する。

  • ・中小企業者や中小企業等に含まれる法人に該当しない
  • ・資本金または出資の総額が10億円未満の法人
  • ・資本金または出資の総額が定められていない場合は、従業員数(常勤)が2,000人以下であること

中小企業等経営強化法第2条第5項に規定されているうち、以下に当てはまり、中小企業者等に含まれる法人に該当しない場合も中堅企業等に分類される。

【生活衛生同業組合・生活衛生同業小組合・生活衛生同業組合連合会】
直接または間接的な構成員の3分の2以上が、常時300人以下の従業員を使用する者(卸売業が中心の事業者の場合は、常時400人以下)で、資本金又は出資の総額が10億円未満

【酒造組合・酒造組合連合会・酒造組合中央会】
直接または間接的な構成員の酒類製造業者の3分の2以上が、常時500人以下の従業員を使用する者で、資本金又は出資の総額が10億円未満

【酒販組合・酒販組合連合会・酒販組合中央会】
直接または間接的な構成員の酒類販売業者の3分の2以上が、常時300人以下の従業員を使用する者(酒類卸売業者は、常時400人以下)で、資本金又は出資の総額が10億円未満

【内航海運組合・内航海運組合連合会】
直接または間接的な内航海運事業者の3分の2以上が、常時500人以下の従業員を使用する者で、資本金又は出資の総額が10億円未満

【技術研究組合】
直接または間接的な内航海運事業者の3分の2以上が、中小企業等経営強化法第2条第5項第1号~第4号に規定される業種、または企業組合もしくは協同組合であること

対象要件と6つの支援類型

対象要件と6つの支援類型

中小企業庁の「事業再構築補助金」で説明されている通り、対象要件は以下3つを満たしていることが原則であるが、その他の対象要件や補助金額・補助率は支援類型によって異なる。

  1. ①事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること
  2. ②20年4月以降の連続する6か月のうち、任意の3か月の合計売上高がコロナ以前(19年または20年1月~3月)の同3か月の合計売上高と比較して、10%以上減少している
  3. ③経済産業省の「事業再構築指針」に沿った3~5年の事業計画書を税理士や中小企業診断士、商工会などの認定経営革新等支援機関等と共同で策定する
  4. 後述するグリーン成長枠を除いて、同一法人・事業者は1回の公募につき、1申請までであり、複数の類型で申請することはできず、一度補助金の受けた場合は再度申請できないのが原則だ。

    また、親会社が議決権を50%以上持つ子会社は親会社と同一法人とみなされ、いずれか1社での申請しか認められず、もし同一法人が複数申請した場合は、要件を満たさないとして申請を却下されてしまう。

    次に6つの支援類型の対象要件などを解説していくため、申請を考えている方はぜひ参考にして欲しい。

    通常枠

    通常枠は、新分野展開や業態転換、事業・業種転換などの取り組み、事業再編やこれらの取り組みを通じた規模拡大を支援する類型である。

    【対象要件】
    ・補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3%以上増加、または従業員1人当たり付加価値額の年率平均3%以上増加する見込みの事業計画を策定すること

    【補助金額】
    従業員数20人以下:100万円~2,000万円
    従業員数21~50人以下:100万円~4,000万円
    従業員数51~100人以下:100万円~6,000万円
    従業員数101人以上:100万円~8,000万円

    【補助率】
    中小企業者等:2/3(6,000万円以上は1/2)
    中堅企業等:1/2(4,000万円以上は1/4)

    【補助事業実施期間】
    交付決定日から12か月以内

    【補助対象経費】
    建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)・技術導入費・専門家経費・運搬費・クラウドサービス利用費・外注費・知的財産権等関連経費・広告宣伝・販売促進費・研修費

    大規模賃金引上枠

    大規模賃金引上枠は、継続的な賃金の引上げや従業員数の拡大に取り組むと共に生産性アップを図る事業再構築を支援する類型である。

    もし、この大規模賃金引上枠で審査に落ちてしまった場合は通常枠で再審査される。

    【対象要件】
    ・事業計画を認定経営革新等支援機関および金融機関と策定していること ・補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3%以上増加、または従業員1人当たり付加価値額の年率平均3%以上増加する見込みの事業計画を策定すること
    ・補助事業実施期間の終了時も含む事業年度から3~5年の事業計画終了期間までの間、事業場内最低賃金を年額45円以上の水準で引き上げること
    ・補助事業実施期間の終了時も含む事業年度から3~5年の事業計画終了期間までの間、従業員数を年率平均1.5%以上(初年度は1.0%以上)、増員させること

    【補助金額】
    従業員数101人以上:8,000万円~1億円

    【補助率】
    中小企業者等:2/3(6,000万円以上は1/2)
    中堅企業等:1/2(4,000万円以上は1/3)

    【補助事業実施期間】
    交付決定日から12か月以内

    【補助対象経費】
    建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)・技術導入費・専門家経費・運搬費・クラウドサービス利用費・外注費・知的財産権等関連経費・広告宣伝・販売促進費・研修費

    回復・再生応援枠

    新型コロナウイルスの影響で業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む事業者を支援する類型である。

    もし、この回復・再生応援枠で審査に落ちてしまった場合は通常枠で再審査される。

    【対象要件】
    ・21年10月以降のいずれかの月の売上高が20年または19年比で30%以上減少している、もしくは中小企業活性化協議会等から支援を受けて再生計画等を策定していること
    ・補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3%以上増加、または従業員1人当たり付加価値額の年率平均3%以上増加する見込みの事業計画を策定すること

    【補助金額】
    従業員数5人以下:100万円~500万円
    従業員数6~20人以下:100万円~1,000万円
    従業員数21人以上:100万円~1,500万円

    【補助率】
    中小企業者等:3/4
    中堅企業等:2/3

    【補助事業実施期間】
    交付決定日から12か月以内

    【補助対象経費】
    建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)・技術導入費・専門家経費・運搬費・クラウドサービス利用費・外注費・知的財産権等関連経費・広告宣伝・販売促進費・研修費

    最低賃金枠

    最低賃金引上げの影響を受けて、その原資の確保が困難な中小企業の事業再構築を支援する類型である。

    もし、この最低賃金枠で審査に落ちてしまった場合は通常枠で再審査される。

    【対象要件】
    ・20年4月以降のいずれかの月の売上高が対前年または前々年の同月比で30%以上減少している、もしくは20年4月以降のいずれかの月の付加価値額が対前年または前々年の同月比で30%以上減少している
    ・20年10月から21年6月までの間で、3か月以上最低賃金+30円以内で雇用している従業員が全従業員数の10%以上いること
    ・補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3%以上増加、または従業員1人当たり付加価値額の年率平均3%以上増加する見込みの事業計画を策定すること

    【補助金額】
    従業員数20人以下:100万円~2,000万円
    従業員数21~50人以下:100万円~4,000万円
    従業員数51~100人以下:100万円~6,000万円
    従業員数101人以上:100万円~8,000万円

    【補助率】
    中小企業者等:2/3(6,000万円以上は1/2)
    中堅企業等:1/2(4,000万円以上は1/4)

    【補助事業実施期間】
    交付決定日から12か月以内

    【補助対象経費】
    建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)・技術導入費・専門家経費・運搬費・クラウドサービス利用費・外注費・知的財産権等関連経費・広告宣伝・販売促進費・研修費

    グリーン成長枠

    グリーン成長枠は、研究開発・技術開発または人材育成を行いながら、グリーン成長戦略「実行計画」14分野の課題解決に取り組む中小企業を支援する類型である。

    もしグリーン成長枠の審査に落ちてしまった場合、通常枠で再審査を受けることもできるが、ほかの類型と異なり、売上高減少要件などを満たす根拠となる書類を提出しなければならない。

    【対象要件】
    ・補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均5%以上増加、または従業員1人当たり付加価値額の年率平均5%以上増加する見込みの事業計画を策定すること
    ・グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題を解決する取り組みで、その取り組みに関連する2年以上の研究開発や技術開発、または従業員の一定割合以上の人材育成をあわせて行うこと
    ・すでに事業再構築補助金で取り組んでいる、または取り組む予定の補助事業とは異なる補助事業であること
    ・既存の事業再構築を行いながら、新たな事業再構築に取り組めるだけの体制や資金力がすでに整っていること

    【補助金額】
    中小企業等:100万円~1億円
    中堅企業等:100万円~1.5億円

    【補助率】
    中小企業者等:1/2
    中堅企業等:1/3

    【補助事業実施期間】
    交付決定日から14か月以内

    【補助対象経費】
    建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)・技術導入費・専門家経費・運搬費・クラウドサービス利用費・外注費・知的財産権等関連経費・広告宣伝・販売促進費・研修費

    原油価格・物価高騰等緊急対策枠(緊急対策枠)

    原油価格・物価高騰等の予期せぬ影響を受けている中小企業の事業再構築を支援する類型であり、今回の7回目から新たに始まる。

    原油価格・物価高騰等緊急対策枠(緊急対策枠)もグリーン枠と同様に審査落ちした場合は通常枠で再審査できるものの、売上高減少要件などを満たす根拠となる書類を提出する必要がある。

    【対象要件】
    ・原油価格や物価高騰等の経済環境の変化と新型コロナの影響で22年1月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が19年~21年の同3か月と比較して10%以上減少していること
    ・補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3%以上増加、または従業員1人当たり付加価値額の年率平均3%以上増加する見込みの事業計画を策定すること

    【補助金額】
    従業員数5人以下:100万円~1,000万円
    従業員数6~20人以下:100万円~2,000万円
    従業員数21~50人以下:100万円~3,000万円
    従業員数51人以上:100万円~4,000万円

    【補助率】
    中小企業者等:3/4
    中堅企業等:2/3

    【補助事業実施期間】
    交付決定日から12か月以内

    【補助対象経費】
    建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)・技術導入費・専門家経費・運搬費・クラウドサービス利用費・外注費・知的財産権等関連経費・広告宣伝・販売促進費・研修費

事業再構築補助金を申請する流れ

事業再構築補助金を申請する流れ

ここまで事業再構築補助金の概要や支給の対象、6種類の支援類型を解説したが、どのように申請すれば良いのだろうか。

この章では、事業再構築補助金を申請する手順を説明していくため、検討している方はぜひ参考にして欲しい。

事業計画を策定する

まずは事業再構築補助金の支給対象となる事業の事業計画を認定経営革新等支援機関等と共に策定しておく必要がある。

認定経営革新等支援機関とは、中小企業支援の専門知識と実務経験があると国から認められた税理士・公認会計士・中小企業診断士・コンサルタント・商工会・商工会議所・金融機関などの専門機関を指す。

事業計画は合理的で説得力のある内容に仕上げる必要があり、以下のポイントを明確化しつつ、取り組む事業の魅力をアピールする。

  • ・現在の事業内容や強みと弱み、事業再構築の必要性
  • ・展開するサービスなど事業再構築の具体的な内容
  • ・事業再構築の市場の状況や課題と解決方法
  • ・実施体制やスケジュール、資金調達計画、収益計画

もちろん、認定経営革新等支援機関を通さずに事業計画を策定することもできるが、初めてでは事業計画を自分たちの力だけで経済産業省が納得する内容に仕上げることが想像以上に難しいため、認定経営革新等支援機関と共に策定することが得策だと言えるだろう。

GビズIDプライムで申請する

事業再構築補助金は、オンライン申請のみであり、たとえ必要な書類をすべて揃えて郵送したとしても申請要件を満たしていないとして受付されないため、オンライン申請に必要なGビズIDプライムアカウントのIDを取得する。

ただし、アカウントの発行には1週間前後かかるほか、アカウントID取得手続きの遅れに伴う事業再構築補助金の期限延長は一切認められないため、可能な限り早く対応すると良いだろう。

また、月別売上高を証明する書類が添付されていない、認定経営革新等支援機関ではなく確認書が申請者名で作成されているなどの不備が多数、確認されているため、申請の前に不備がないかどうかを何度も確認しておくと安心だ。

審査と審査結果の通知

採択審査委員会が申請された書類や事業計画などを確認し、事業再構築補助金の対象となる法人を選定した後で、採択・不採択を問わずに審査結果を事業実施事務局の株式会社パソナが伝える形となる。

採択された場合は、以下の内容がウェブ上で公表される。
・受付番号
・商号または名称(法人番号を含む)
・事業計画名(30字程度)
・事業計画書の概要(100字程度)
・認定経営革新等支援機関 など

採択決定後に補助対象経費を精査して、補助金の交付申請手続きを行うが、この申請で審査の結果、計上された経費が対象外であった場合は、通知で伝えられていた支給額から減額されるケースがあるほか、通知時点の支給額から補助金が上回ることはない。

補助金の支払い

採択が決定した支援類型で期間は異なるが、事業再構築補助金の交付決定から12~14カ月で事業計画で定めた補助事業を行いつつ、補助金の対象となる設備の導入などを進めていく。

概算払い(前払い)が必要なものだと審査で認められたものを除いて、事業再構築補助金は後払いであり、補助事業実施期間後に補助金の対象となる支払いの実績を厳格に調査されたうえで、補助金が支給される。

また採択された事業計画は、補助事業実施期間終了後もフォローアップされており、補助事業終了後5年間は経営状況などを年次報告しなければならない。

不正が発覚した場合のペナルティ

不正が発覚した場合のペナルティ

虚偽の申請で不正に補助金を受け取る、補助金を目的外で使用するなど事業再構築補助金を不正受給した場合、交付決定が取り消しになるほか、交付済みであった場合は加算金を上乗せされたうえでの返金となる。

また不正受給によって交付決定の取り消しを受けた場合は、不正の事実が公表されたうえで「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」第29条によって、5年以下の懲役、もしくは100万円以下の罰金、もしくはその両方が課せられるリスクがある。

不正の事実が公表されることによって、企業の信用失墜は免れず、大きな顧客離れにつながることで最悪は事業撤退を余儀なくされる場合もあるだろう。

最後に

事業再構築補助金は、新型コロナや原油価格・物価高騰に苦しむ中小企業が脱却を図るべく、新たな挑戦をする際に活躍する新たな制度であり、前述した6つの支援類型や対処要件に当てはまっている場合は申請することが望ましい。

この記事を参考にして、まずは補助事業の魅力をアピールするための事業計画を策定していくと良いだろう。