悩み解決|売上 2019.01.11

“ランチ営業は儲からない”はホント?飲食店のランチで利益を上げる戦略

“ランチ営業は儲からない”はホント?飲食店のランチで利益を上げる戦略
1
ランチ営業は儲からない、はウソ?ホント?
2
ランチ営業の目的とニーズの調査しよう
3
ランチで利益を出すための戦略とは
目次
ランチ営業を始めるかどうかで、迷っている飲食店オーナーは少なくないだろう。飲食店のランチ営業は儲からない、と耳にするのも事実だ。果たしてそれは本当なのだろうか。ここでは、ランチ営業のメリットやデメリットなどをまとめてみた。ランチで集客し、売上・利益を出すための戦略についても紹介するので、興味がある方はぜひ目を通してほしい。

ランチ営業は儲からない?

ランチ営業は儲からない、とよく言われる。これはどういったことが理由なのだろうか。
一番の大きな理由は人件費の問題だ。通常ランチとディナーの両方を営業しているお店の客単価は、ディナーのほうが高いだろう。しかしスタッフがアルバイト制だった場合、ランチでもディナーでも時給はそう大きくは変わらない。
時給がほぼ同じだった場合、客単価が低いランチだと、営業をすればするほど利益が下がる、ということになりかねない。そうなるとお店としては、逆にランチ営業をせずに、夜の営業を長くするほうが利益が上がると考えるだろう。
しかしランチ営業は、本当に儲からないのだろうか。そして、儲けを出すためにはどうすれば良いのだろうか。ここではまず、ランチとディナー営業とを具体的に比較し、その上でランチ営業のメリット・デメリットについてお伝えする。

ランチのイメージ

ディナー営業との比較

ディナーとランチ営業の比較をしてみよう。30席程度のお店で、調理スタッフも合わせて4~5名程度で対応にあたると想定した場合だ。つまり、どちらにも同じ人件費がかかっている。

夜の客単価が5,000円だとしよう。25人程度で満席になるとすれば、1回転で125,000円の売上となる。
一方ランチ営業だと、客単価が1,000円として、25人のお客様で満席になり、1回転で25,000円の売上となる。夜営業の1/5だ。ただし、提供しているメニューによっては回転が速く、2~3回転することもあるかもしれない。仮に2回転すれば、50,000円の売上だ。

ランチ営業のメリット

まず、単純に店舗の稼働時間が長くなるため、売上が増えるということが言える。今まで夜営業しかしていなかった場合、昼の時間帯に営業することで、トータルでの売上を伸ばせる可能性がある。毎月支払う家賃は変わらないため、昼の時間にお店を眠らせておくよりは、稼働させたほうが売上にはつながる。

そしてもうひとつ、夜営業の宣伝になるというメリットも挙げられる。ランチタイムに適切なプロモーションを行うことで、ディナータイムの来店に結びつくかもしれない。相乗効果で、ランチタイムだけでなくディナータイムの売上をアップさせられる可能性がある。

ランチ営業のデメリット

先のシミュレーションの通り、基本的に客単価が低くなるのはデメリットと言えるだろう。ディナーだと、メニューもランチより高く、お酒を一緒に頼む人も増えるため、客単価が高くなり、利益も上がる。しかし、ランチタイムはそれがない。また、ランチは価格競争が激しいため、下手をするとまったく利益にならない、赤字になるという可能性もある。これは大きなデメリットだろう。

利益が出なかった場合、人件費などのコストがそのまま赤字になってしまう。また、ランチタイムに夜の宣伝ができるというメリットを先ほど挙げたが、昼と夜では客層が変わるという面もある。そのため、ランチタイムに宣伝してもそのお客様が夜に来てくれるとは限らず、まったく集客に結びつかないおそれもあるのだ。

ランチの客層イメージ


ランチ営業の目的とニーズの調査

そもそも、どうしてランチ営業を始めようとしているのだろうか。ランチ営業の目的をはっきりさせる、再確認することが先決だ。また、需要がないのに営業しても利益にはつながらない。ランチ営業の需要があるかをリサーチしよう。

ランチ営業の目的を再確認

お店全体の売上があまりよくないため、ランチ営業を始めたいという飲食店オーナーもいるだろう。夜だけでなく、昼も稼働させれば売上は伸びる、と考えるのは当然のこと。ただ、夜の利益が少ないからとランチ営業を始めても、必ずしも利益が上がるとは限らない。むしろ、人件費や電気代、水道代などの光熱費がかさんで赤字になるリスクもある。

「とりあえず、家賃分だけランチ営業で賄えればいい」という考え方もある。このケースだと、完全に割り切って欲を出さず、家賃分だけを稼げればよしとすれば、営業戦略も組み立てられる。

また、売上を伸ばしたいだけの理由でランチ営業を考えているのなら、ランチ営業以外で昼の時間にお店を活用できる方法がないか、考えてみる価値はある。

ランチ営業の需要があるのか

需要がないのに供給しても意味はない。ランチ営業の需要があるかどうかを、リサーチすることは重要だ。まず、同一エリアに、ランチ営業をしている飲食店やコンビニ、弁当専門店などがあるかどうかチェックしよう。これらのお店があれば、ひとまず一定の需要があると考えられる。逆に、競合店がない場合だとブルーオーシャンに見えるが、そもそもその一帯にランチの需要がない可能性も考えられる。

また、近くに企業のオフィスや工場などがあるかどうかも再確認しよう。もしランチを利用するオフィスや工場、企業が以前と比べて減っていなければ、需要はまだ十分にあると考えられる。また、そういったランチを利用するお客様は普段どんなものを買ったり食べたりしているのか、入念にリサーチをしてみよう。食の傾向は流行りがある。最近のお客様の好みや傾向をしっかり把握したい。

さらに、ランチを食べるお客様がどんなことに困っていたり、問題に感じたりしているかもリサーチしてみよう。たとえばランチタイムは12時から13時の間とは限らない。最近の企業はフレックスタイム制を取り入れているところも多いため、もっと早い時間・遅い時間にオープンしているお店にニーズがあるかもしれないのだ。

ランチの需要イメージ

ランチで利益を出すための戦略とは

ここからは、ランチ営業をすると決めた場合に、利益を出すための戦略について考えてみたいと思う。ランチで利益を出すために大切なのは、食材のロスをなくすメニューを絞り込む他店との差別化を図る、この3点だ。
また、テイクアウトやデリバリー事業への参入、宅配弁当事業のFC加盟、フードトラックなども有効だと考えられる。詳しく見ていこう。

食材のロスをなくす

食品ロスは社会問題にもなっている。どの飲食店でも、なるべく食品・食材ロスはなくしたいと考えているだろう。

ランチで利益を出すには、この食材ロスを少しでも抑えることが重要だ。たとえば、夜の営業で使い切れなかった食材などを、ランチメニューに使うという手もある。こうすれば、本来廃棄するはずだった食材を無駄にしなくて済む。また食材を使いまわすという手もある。たとえばジャガイモはポテトサラダにもできるし、ポテトコロッケやフライにもできるといった具合だ。ひとつの食材を、ロスが出ないように数種類のレシピに利用するのだ。

メニューを絞り込む

ランチタイムに提供するメニューは、絞り込むことだ。メニューが多いと、人気の料理とそうでないものができてしまう。そうなると食材ロスにもつながり、効率も悪い。メニューを絞り込めば、ある程度食材の無駄を防ぐことができる。たとえばランチはカレー3種類のみ、ハンバーグ定食だけ、かつ丼か親子丼だけ、というふうに極限まで減らすのもひとつの工夫だ。メニューの種類が少ない分、オペレーションも単純化でき、人件費の削減にもつながる

食材は絞り込みながらも選択肢は増やす、という手もある。たとえばハンバーグを提供するなら、ハンバーグをひとつのプラットフォームと考えよう。ハンバーグにサラダとフライドポテトをつけてAランチ、ハンバーグとソーセージにサラダとフライドポテトでBランチ、ハーフのハンバーグとメンチカツでCランチ、全体のボリューム感を減らしてレディースハンバーグランチという具合に、1種類の料理に組み合わせる副菜メニューに変化をつけるというやり方だ。こうすれば、少ない食材とメニューに変化をつけることができる。

メニューや食材が限定されれば提供スピードもアップし、回転率を高めることにもつながる。メニューや食材の種類が少ない分、下準備もしっかり行えるはずだ。システマチックに料理を提供でき、スタッフへの負担も減らすことができる。

他店との差別化

ランチタイムは価格競争に陥りやすい。資金力のあるお店ならまだしも、そうでないお店が価格競争に巻き込まれると、十中八九負けてしまう。安易に価格を下げるのではなく、他店との差別化を図るべきだ。そうすれば、価格が多少高くてもお客様は足を運んでくれるかもしれない。

他店との差別化、というのは正直もっとも難しい部分でもある。どの飲食店も同じようなことを考えているはずだからだ。しかし工夫やアイデアのヒントはどこにでも転がっている。自分ならこのようなお店のランチに行きたい、というお客様目線から一度考え、実際にランチが大繁盛しているお店をじっくり見て回ることで、自店に何が足りないのか、どこを改善すれば差別化できるのかを考えていこう。思わぬ発見ができるかもしれない。

テイクアウトや宅配事業へ参入

テイクアウトサービスなら、機会損失を回避することもできる。サラリーマンなどのランチタイムは多くのお客様が急いでいるため、悠長に空席ができるのを待ってはくれない。簡単にテイクアウトできるように、テイクアウト専用のメニューを用意したり、そのままテイクアウトできるような店内メニューを考えたり、あるいは「POTLUCK」のサービスを利用してテイクアウトを併用したりもできるだろう。

席数が少なく利益を増やすことが難しいと考えているなら、「ファインダイン」などのシステムを利用して宅配サービスを行うなど、店外にお客様を作って利益を確保することを考えてみよう。さらに、今話題のフードトラック、キッチンカーでの移動販売も注目だ。フードトラックのプラットフォーム「TLUNCH」では、キッチンカーでランチの売上を4倍にした銀座のイタリアンの例もある。

デリバリーのイメージ

また、ランチ営業ではなく宅配弁当事業への参入も売上を伸ばすために有効な手段だ。
やどかり弁当」は、飲食店の既存の設備を有効活用して、会社や役所、病院などの法人向けに弁当を宅配するサイドビジネスパッケージ。47都道府県で展開するフランチャイズ(FC)で、レシピとノウハウの提供と営業代行を行い、売上の大幅アップをサポートしてくれる。

一番の目的を考えて実践しよう

大切なのは、なぜランチ営業を始めるのか、ということをはっきりさせることだ。単純に利益を増やしたいのなら、空間シェアといった方法もある。何もランチ営業のみに固執することはない。ランチ時にディナーの宣伝もしたいなら、ランチ来訪者だけにディナーのお得メニューを紹介したり、アイデア満載のクーポンを提供したりといった工夫ができるだろう。明確な目的があるのなら、それに向けて、きちんと効果が出るような方法を実践していく必要がある。

『POTLUCK(ポットラック)』

株式会社RYM&CO.

〒150-0043

東京都東京都渋谷区道玄坂1-20-2オリエンタル道玄坂801

『ファインダイン』

株式会社ライドオンエクスプレス

〒108-6317

東京都港区三田3-5-27

『TLUNCH(トランチ)』

株式会社mellow

〒102-0083

東京都千代田区麹町3丁目2-9 麹町PREX2階

『やどかり弁当』

株式会社GLUG

〒106-0044

東京都港区東麻布2-16-3

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