2020-06-25
夏到来!お弁当の食中毒対策は万全ですか?
お弁当の提供を店内飲食と同じように考えてはいませんか?寒い時期は店内飲食と同じ調理・提供方法で大丈夫だったことも、暑くなると食中毒のリスクが潜んでいる可能性も。
ここでは前もって作ったものをお弁当(仕出し屋)として販売する場合の食中毒対策について紹介します。
目次
店内飲食の提供とお弁当の販売は何が違う?
店内飲食は調理してすぐのものを提供し、すぐにお客様に食べてもらうという条件に対し、お弁当は前もって作った料理を販売し、お客様がいつ食べるのかわからないものになります。
調理して時間が経つと食品は劣化しますし、お弁当は食中毒菌が増殖するのに適した環境になりやすいため、普段より?つけない・ふやさない・やっつける?を徹底する必要があります。
「それはよく聞くけど、まあ大丈夫なんじゃないの・・・?」という考えになってしまうかもしれません。お店で作ったお弁当が1時間、2時間、3時間と経つと、どのくらい変化するか見たことはありますか?
STOP食中毒キャンペーンのサイトで、食中毒対策の一つとして試作品の劣化テストについて解説されています。試作を観察をしてみると、思ったより食品が劣化していたり、お弁当のふたが水滴だらけだったりといった食中毒につながる危険性を見出せます。
参照:【STOP食中毒キャンペーン】
テイクアウト商品の試作と試食(簡易版)
http://www.bento-takeout.jp/?p=200
奈良市がお弁当販売の食中毒予防をまとめた内容がわかりやすいので、ご参考ください。
仕出し屋・弁当屋の食中毒予防のポイント
https://www.city.nara.lg.jp/site/coronavirus/71654.html
食中毒予防のためのチェックリスト 仕出し屋・弁当屋向け
https://www.city.nara.lg.jp/uploaded/attachment/107569.pdf
なお、こちらは奈良市の対応となり、都道府県や各保健所によって対応が異なります。実施の際は管轄の保健所にご相談ください。
過去の事例から見る!加熱では予防できない食中毒菌
過去の事例やお弁当という環境から発生しやすい食中毒の一例として
- ・手指の傷から汚染され発生する黄色ブドウ球菌
- ・汚染された卵などの加熱不足によるサルモネラ菌
- ・汚染された魚介類が調理器具を介して発生しやすい腸炎ビブリオ などが考えられます。
上記の食中毒菌は、加熱や清潔さを保つことでリスク回避できるため、普段から対策をしているお店がほとんどでしょう。
では他にどんな食中毒が考えられるでしょうか。
それは、加熱していたのに起こってしまった食中毒です。
正確には熱に強い性質を持ち、冷めるころに増殖する『ウェルシュ菌』と『セレウス菌』です。
ウェルシュ菌
食中毒事例・・・鶏肉を焼いたもの、芋類(野菜)の煮物
ウェルシュ菌の食中毒原因となりやすいメニューといえば、シチューや煮込み料理とされていますが、焼いた鶏肉や比較的水分量の少ない芋類の煮物でも、長時間の常温放置が原因で食中毒が起きたことから、水分が少ないものであれば安心というわけではないようです。
また自家製のめんつゆなどが原因になることもあり、味付けに使う調味料として、つゆやソースを使用する場合も注意が必要です。
ウェルシュ菌は熱に強く、冷めるころ(45℃前後)に増殖する性質を持っているため、やっかいです。
<対策>
- ・前日調理を避ける
- ・大量の食品をいっぺんに加熱調理する際は、45℃前後の温度帯が長く続かないよう、すばやく冷やす
- ・小分けにして冷やす
セレウス菌
食中毒事例・・・チャーハン、ごはん、パスタ
炊いたごはんや茹でたパスタを常温で長時間放置したことが、食中毒の発生となっています。セレウス菌も熱に強く、冷めるころ(30℃前後)に増殖する性質を持っています。
ごはんや麺類はほとんどのお弁当に入っているため、食中毒の原因になると知れば不安になるかもしれませんが、ポイントをおさえて食中毒のリスクを軽減させましょう。
<対策>
- ・炊いたご飯を大きな鍋やボールなどにいれたまま常温放置しない
- ・できたてを提供する場合は保温庫へ
- ・冷やして保存する場合は10℃以下
- ・バットに広げて平らにしたり、小分けにして冷ます
今後もお弁当販売を続けるにあたって気を付けたいこと

ここまでは、お弁当の食中毒対策について解説しましたが、あくまで一例であり、この他にも起こりえる食中毒のリスクを探りましょう。
普段から食中毒を起こさないために、定期的に振り返って見直すことが、お客様の信頼に繋がります。しっかり取り組んで行きましょう。
